内緒にしたい心理学テクニック

心理学カウンセラーの先生から教えてもらった心理学の勉強ノート

【心理学的に解説】なぜ、新人の看護師さんは入職1ヶ月で転職を考えるのか?

看護師さんって、患者さんのことを想って責任感があ、素敵な職業ですよね!

そうね。でもその分、プレッシャーは大きなものだと思うわよ。

命を預かる仕事だから、大きな責任感と戦っているのですね。特に新人の看護師さんは不安も大きいだろうなぁ。

不安やプレッシャーに押しつぶされそうになりながら、患者さんを支えてくれているのよ。けれど、看護師さんの転職率は高いわね。その理由を心理学的に解説していくわね。

「看護師になりたい」

そう思って看護師になったのに、就職してみると 「本当にやっていけるのか」そんな不安が出てくるかもしれません。

本日は、実際に看護師さんにご相談した様子を心理学的にメモしようと思います。

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責任の重さ

私自身も「失敗したらどうしよう」と思う反面「学校で習ったでしょう」と言われるのが怖くて聞けない日々を過ごしていた新人時代でした。

更に勤務時間が様々なうえに、職業病と言われる腰痛を発症したり、残業は当たり前という肉体労働のきつさもあります。

また、看護師は人の命を扱う仕事であり、責任の重さに押しつぶされそうになる場面をいくつも経験してきました。

サンクコスト(費やしてきた時間や費用を無駄にしたくない心理)

このような精神的・肉体的苦痛から体調を崩しやすい新卒1年目。

しかし「看護師になりたい」という思いから国家資格を取得するために学業に励んできた数年間が、

「ここで辞めたら無駄になる」

「職歴に傷がつく」

と考え退職や転職をためらう方も多いことでしょう。

これは費やしてきた時間や費用を無駄にしたくない心理そのものです。

看護師とは言えども、初めて社会に出た新入社員です。

社会人としての楽しみや価値観がなければ、継続して働くことはできません。

自分の頭の中で行う独り言

人は1日に脳内会話を10000文すると言われています。

いわゆる「自分の頭の中で行う独り言」です。

脳内会話の中には、肯定的な会話と、否定的な会話があります。

どんな言葉が頭の中に浮かんでくることが多いでしょうか。

 

例えばため息をつく前には否定的な会話、

「どうしよう」

「嫌だ」

「不安」などがあります。

 

一方肯定的な会話としては、

「すごい」

「楽しい」

「嬉しい」

など幸せな言葉があります。

どんな脳内会話をしているかで普段の心の状態がわかります。

それが「フロー状態」と「ノンフロー状態」です。

「フロー状態」と「ノンフロー状態」

フロー状態とはわくわく楽しい状態、反対にノンフロー状態は気分が落ちている状態です。

リラックスして副交感神経が優位に働いていればフロー、緊張して交感神経か過敏になっているとノンフローと言えます。

 

この状態を新卒1年目の看護師で表すと

「不安」

「緊張」

「きつい」

「嫌だ」

「どうしよう」

など、ノンフローな状態に陥りやすいと考えます。

脳内会話も否定的なワードが浮かんでくるでしょう。

すると自己肯定感がなくなり自己否定をするようになり、自分に自信が持てなくなります。

自己否定やノンフローな状態が続くと、神経症に罹患する率が高くなります。

これが体調不良の原因でしょう。

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良好な人間関係のコツ

では、どうしたらリラックスして楽しく仕事ができ、自己肯定できるのでしょうか。

それはやはり「良好な人間関係」だと考えます。

信頼して相談できる人がいること、叱るのではなく注意・アドバイスをすること、相互で心の鍵をはずし歩み寄ることで信頼関係が生まれ、丸い心で教える先輩看護師、広い心で教わる新人看護師、この関係が明るい職場を作り安心してフロー状態で働けることで自己肯定感が生まれ、肯定的な脳内会話につながると考えます。 これらの心の状態が保ちにくい新人看護師。 そのため転職を考えるのだと思います。