内緒にしたい心理学テクニック

心理学カウンセラーの先生から教えてもらった心理学の勉強ノート

なぜ、子育ての大変さが男性にはわからないのか?

現在、子育て中です!子供の成長が毎日とっても楽しいです

楽しいかもしれまんせが、奥さんの気持ち考えたことある?

少しでも大変な気持ちを分かってあげることができればと思って、できることをしようと思っています

それは素晴らしいわ!でも、何かするとかではなくて、「気持ちを考えたことがある?」って聞いているの!今日はその辺りも考えて解説していきますね!

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なぜ子育ての大変さが男性にはわからないのか?

子育てって大変ですよね。

なにが大変と言えば、とにかく自分の思い通りにはいかない、100%子供に合わせなければならない、自分の時間は全く取れない、この状況はとても辛いです。

仮にお父さんがとても協力的であっても、できることとできないことがあります。

仕事の都合で、家にいる時間が短い人ならば尚更です。

協力するつもりがあっても、子供と接している時間が短ければ、どうしたらいいかわからないのは当然ですね。

お母さんはなぜ、ひとりで子育ての責任を負う状態になってしまうのでしょうか。

男性は本当に、子育ての大変さがわからないのでしょうか。

心理学の視点で考えてみたいと思います。

妊娠から出産にかけての女性の心理

赤ちゃんを家族に迎える喜びは、人生最大の喜びのひとつと言っても過言ではないと思います。

赤ちゃんの誕生は、まずお母さんが妊娠に気づいたところから始まります。(現在は不妊治療によって赤ちゃんを迎えるケースも多く、その場合は妊娠前からの気持ちの流れもありますが、この話ではあくまでお父さんが子育ての大変さがわからないという話がメインですので、妊娠してからの話で進めていきます。)  

女性は妊娠すると、体の調子が悪くなったり、心が不安定になったり、これまでとは違う自分に直面します。

これは辛いことですが、反面自分の胎内で赤ちゃんが育っていることを実感することでもあります。

ことに赤ちゃんの胎動を感じるようになると、その喜びは更に大きくなります。

つまり、女性は妊娠した時点で、すでにお母さんになるための心の準備が始まっています。

これに引き替え男性は、赤ちゃんができた喜びを感じていても、自分の体調や生活が大きく変わることはあまりないので、実感をなかなか持てません。

男性の場合は、やはり赤ちゃんが誕生した時点が、親になるためのスタートになります。

つまり、女性と男性では、妊娠中からすでに親になるための心の変化の仕方が全く違うのです。

乳児期、幼児期の発達心理学

さて、男性と女性では、親になるためのスタート地点が違うという話をしました。

次は、赤ちゃんの発達心理学の視点で考えてみましょう。

赤ちゃんが生まれつき持っている能力は、お母さんとの愛着関係を築くために大切なことがたくさんあります。

赤ちゃんは、すぐには目がよく見えないといいますが、30㎝くらいの距離はよく見えるようです。

授乳の時に、抱っこしているお母さんの顔が見える範囲です。

赤ちゃんは、お腹の中でお母さんの声を聞いています。

また高い声によく反応するので、お母さんからの声かけに、よりよく反応します。

愛着関係とは、赤ちゃんが不快を感じたら、泣いて注意を促して不快感を取り除いてもらうことで、自分を愛して守ってくれる人への信頼感を持ち、赤ちゃんから信頼されることでお母さんもより赤ちゃんに愛を感じるという、相互関係によって発達します。

愛着関係は、実の母でないと築けないのか、というと全くそんなことはありません。

例えばお父さん、祖父母、保育士、大切なのは、赤ちゃんが泣いてサインを出した時に、そのサインを受けとめてくれる特定の人との愛着関係が築ければいいのです。

まずは1人の人との愛着関係を築き、それから広がっていくのです。

その特定の人は、多くの場合はお母さんだということです。

お父さんだって子育て上手になれる

お母さんに比べると、お父さんには不利なことが多いです。

声が女性に比べれば低いこと、体の感触が、女性に比べれば硬いこと、子供と接する時間が短いこと。 

それでも頑張って育児に参加するお父さんはたくさんいます。

ところが、突然やってくる大きな壁があります。

いわゆる「人見知り」です。

昨日まで、あやせば笑ってくれた赤ちゃんが、ある日突然、顔を見ただけで泣き出したり、抱こうとすると嫌がったりします。

お父さんにとってはショックですし、赤ちゃんとの接し方がわからなくなり、その後の育児をお母さんに任せきりになってしまう、ひとつの要因になります。

この人見知りですが、言葉を換えれば「お母さんとの愛着関係が成立した」ということです。

お父さんがいやなのではなくて、「お母さんがいい」だけなのです。

だから、この時期をうまく乗り越えれば、赤ちゃんはちゃんと「大好きなお父さん」を認識します。

ここでお母さんにゆとりがあれば、無理をしないで赤ちゃんが育つのもひとつの方法です。

でもお母さんが育児に辛さを感じているのであれば、お父さんがちょっと頑張ってくれると、お母さんにとって大きな支えになります。

なにができるかと言うと、「お父さんとお母さんは仲良しで、赤ちゃんのことが大好きだよ」と示すことです。

お母さん、お父さん、赤ちゃんの三人で遊ぶのです。

歌を歌いながら手遊びしたり、お母さんとお父さんで交互に抱っこしたり、みんなで絵本を読んだり、一緒に遊んで、「大好きなお母さんと、お父さんは仲良し」だから「お父さんも大好き」な気持ちを育てるのもあると思います。

赤ちゃんの人見知りを家族で乗り越えたお父さんは、その後も子供とよい関係を作れます。お母さんと赤ちゃんが築いた愛着関係が、お父さんにも広がるということです。

これができたら、最強のお父さんと言えるでしょう。

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まとめ

長くなってしまいました。

お父さんはお母さんに比べると、子育てするにはちょっと不利かもしれません。

でも子育て上手なお父さんはたくさんいます。

そんなお父さんが増えて、頑張っているお母さんの大変さを支えてくれたらいいな、と願います。