僕の奥さん、僕の母親に会うのを嫌がってるようなんです。いいお母さんなんだけどなぁ。
夫にはわからない姑の厄介さがあるのよ。あなたからみたらお母さんの優しい気遣いが、奥さんにとっては非常に厄介で面倒くさい場合もあるのよ。
そうなんですか?孫が可愛くてお菓子やおもちゃを買ってくれたり、僕のことを教えようとしたり、優しさなんだけどなぁ。
それって優しさ?優しさって、受け取る側が押し付けやお節介と受け止めていたら、ストレスになってる場合もあるわよ。解説しましょう!
素敵な男性と出会い、結婚し、そこで直面する現実。
結婚した結果増える家族は夫だけではありません。
夫のご両親も義理の父母として加わります。
嫁の立場となるとかかわるのは義父より義母のことが多いでしょう。
本日は、義母との関係に悩んでいる方のご相談した様子を心理学的にメモしようと思います。
ここまでは結婚する前から十分わかっていたことです。
しかし婚約時代と変わるのは釣った魚に餌をやらない夫だけではないのです。
義母もそうなのです。
婚約時代はそうはいってもまだ親族ではないのでまだ遠慮をしています。
しかし親族になってしまえば、踏み込んでもよいと勘違いするラインはありえないくらい近づくときがあります。
もちろん、そんな人ばかりではないですが。
義母にもいろんなタイプがあります。
付き合いにくい義母のタイプも様々です。
浪費家・過度の潔癖症など数え上げればきりがないでしょう。
その中の一つ、「お節介」について、その原因と対策を考えたいと思います。
お節介の原因
家族には家族の数だけ、家の常識があります。
洋服のたたみ方、掃除機をかける順番、目玉焼きは半熟にするかしっかり焼くか。
一つ一つはたぶんどっちでもいいことなのです。
にもかかわらず、何かと口を出し、手を出したくなる人が世の中には存在します。
これが困ったことに、このタイプの義母はけして意地悪でやってはいないのです。
お嫁さんが喜んでくれると思って、好きでもないお菓子を買い、趣味でもない手袋をプレゼントし、勝手に冷蔵庫の中をみて賞味期限のきれた食材を捨てたりするわけです。
義母としては好意でやっているのですが、嫁からしたら迷惑いがいの何物でもないという結末が待っているということです。
しかし迷惑と内心思ったとしても、嫁としては義母にどうしても遠慮がありますから、言いたくても迷惑とはなかなか言えません。
そのため表向きはいい顔をしてしまうので、困ったことに義母は迷惑かもしれないなんて芥子粒ほども思いません。
それどころか自分はいいことをしたと思っているわけです。
好意の押し売りをしてしまうタイプの義母は、ほかの人が自分と違う感性を持っているとは思いません。
自分がおいしいと思うものは、当然みんながおいしいと思うのです。
自分がかわいいと思うものは、相手もかわいいと思ってくれると信じているのです。
さらに悪いことに、自分が「やってあげた」ことは、相手が「感謝して当然」なのです。
悪気はない、だからこそ厄介なのです。
アドラー心理学において重要なことは、相手の世界を認めることです。
自分はミッキーマウスが好きだけど、相手はキティちゃんが好きなら、プレゼントには自分が好きなミッキーではなく、相手が好きなキティちゃんを買うことが人間関係においては大事なのです。
しかしお節介な人にはそれがわかりません。
自分はコーヒーに牛乳を入れるのがおいしいと思っているので、目の前の相手も当然、牛乳を入れたいに決まっていると思います。
本来自分と他人との間になければならない、ここから先は踏み込んではいけないという境界線がおそろしくゆるいのです。
対策
アドラー心理学によると、人は自分が変わろうとしなければ変われないとあります。
アドラーに限らず、心理学的に人は変わることにどうしても抵抗を覚えます。
結論からいってしまうと、義母を変えるのは無理です。
というより無理と思ったほうがいいです。
変えようとしてもけんかになるだけです。
迷惑だと訴えてもわかってもらえない可能性が高いです。
対策がないのか、というとそんなことはないです。
相手が変わらないことを前提に、どうしたらストレスをあまり感じずに義母と付き合えばいいのか、を考えるほうが建設的だということです。
身もふたもないことを言ってしまえば自分の身は自分で守るしかないです。
もし同居していたら別居してしまうのもいいでしょう。
仕事をするなどで接する時間を短くするもの一つの方法です。
上手に聞き流す方法を身に着けるものありです。
とりあえず適当に合わせる術がわかるといいかもしれないです。
義母となると縁を切るわけにはいかないでしょうが、かかわる時間を減らすということなら何とかなるかもしれないです。
またお節介のすべてに困っているわけではないのなら、助かる部分は上手に利用するのもいいかもしれないです。
まとめ
人として成熟するということは、相手の価値観や生き方を尊重できるということです。
ただ「アドバイスは、それを本当に必要とする人には届かない」、というのも一面の事実です。
聞き流したり、距離を取ったりすることで、義母は不快に感じるかもしれないです。
確かに不快な思いをさせるよりはさせないほうがいいでしょう。
しかしこれはあくまでも、一番大切にしないといけないのは自分であるという前提の上にあります。
相手があなたをどう思うかはよりも、あなたが自分のメンタルを守るほうがずっと大事です。
あなたが一番大切にしなくてはならないのはあなた自身であることを忘れないでください。